こんにちは.
ぱいです.
三角比の半角の公式の証明を書きたくなったので, 書きます.
このとき, 次の (1), (2) が成り立つ.
(1)
(2)
(※) どんな実数 でも同じような式が成り立ちますが, とりあえず から までの範囲で考えることにします.
準備
半径 1 の円 O を描きます.
AB が直径となるように, 円周上に 2 点 A, B を取ります.
∠BAC = となるように, 円周上に点 C を取ります.
また, CH と AB が直交するように, AB 上に点 H を取ります (下図 1).
このとき, ∠COH = となります (下図 2).
(∠COH = となる理由)
△OAC は二等辺三角形なので, ∠OCA = です.
よって, ∠AOC = となります.
したがって, ∠COH = となります.
(1) cos の半角の公式の証明
2 通りの方法で, OH の長さを計算します.
【計算方法 ①】
△COH に注目します (下図 3).
OC = 1, ∠COH = なので, OH = です.
【計算方法 ②】
△ABC に注目します (下図 4).
AB = 2, ∠CAB = なので, AC = です.
次に △AHC に注目します (下図 5).
AC = , ∠CAH = なので, AH = となります.
よって, OH = となります.
上記の ①, ② から, OH の長さについて次の等式が成り立ちます.
\begin{align} \cos \theta = 2 \left( \cos \dfrac{\theta}{2} \right)^{2} - 1 \end{align}
これを整理すれば, 示したかった式が得られます:
\begin{align} \cos \dfrac{\theta}{2} = \dfrac{ \ \sqrt{2+2\cos\theta} \ }{2} \end{align}
(2) sin の半角の公式の証明
2 通りの方法で, △ABC の面積を計算します.
【計算方法 ①】
△ABC に注目します (下図 6).
AC = , ∠CAB = なので, AC = , BC = です.
よって, △ABC の面積は次のように表せます.
\begin{align} \mathrm{△ABC} &= \dfrac{1}{2} \times 2\cos\dfrac{\theta}{2} \times 2\sin\dfrac{\theta}{2} \\ &= 2 \sin\dfrac{\theta}{2}\sin\dfrac{\theta}{2} \end{align}
【計算方法 ②】
△COH に注目します (下図 7).
OC = , ∠COH= より, CH = です.
よって, △ABC の面積は次のように表せます (下図 8).
\begin{align} \mathrm{△ABC} &= \dfrac{1}{2} \times 2 \times \sin \theta \\ &= \sin \theta \end{align}
上記の ①, ② から, △ABC の面積について次の等式が成り立ちます.
\begin{align} 2 \sin\dfrac{\theta}{2}\cos\dfrac{\theta}{2} = \sin \theta \end{align}
これを整理すれば, 示したかった式が得られます:
\begin{align} \sin\dfrac{\theta}{2} = \dfrac{\sin\theta}{ \ 2\cos(\theta/2) \ }\end{align}
最後まで読んでいただき, ありがとうございました!